7月28日の東京株式市場は、日経平均株価が前週末比＋214円高の40,185円と反発し、節目の4万円台を維持した。前週末に発表された米耐久財受注の堅調や、国内主要企業の決算発表を控えた思惑買いが相場を支えた。なかでも目立ったのが、機械・設投関連銘柄への資金流入だ。

製造業の設備投資意欲の回復が明確となるなか、工作機械や自動化装置を手掛ける銘柄群に買いが集まっている。SMC（6273）は、日中を通して買い優勢で推移し、終値は前日比＋320円（2.4%）高の13,820円。直近の受注残高の増加に加え、自動車・半導体業界からの投資再開が追い風となっている。ファナック（6954）も上昇し、前日比＋1.7％高。中国向けの売上鈍化はあるものの、北米・欧州での設備需要に底堅さが見られる。

日立建機（6305）やコマツ（6301）といった建設機械株にも見直し買いが入った。国内インフラ老朽化への対応や、新興国の都市開発需要を背景に、中長期視点での買いが継続している。特にコマツは、今期の営業利益予想を上方修正したことで、投資家の評価が再び高まりつつある。

この日の東証プライム市場では、機械セクターが業種別騰落率で上位に入り、市場のテーマ性を象徴する動きとなった。アナリストの一部には、「日銀の緩やかな政策修正と為替の円安傾向が、外需型機械株にとって追い風」との声もあり、夏場以降の展開に期待が寄せられている。

米国の経済指標や中国の景気回復の進捗は依然として不透明要因として残るものの、国内企業の設投需要回復と技術投資への積極姿勢が、機械関連株全体に底堅いトーンをもたらしている。第1四半期決算を通じて、受注動向や営業利益率の改善が確認されれば、再評価の動きが一段と強まりそうだ。